外資系企業の転職市場とトレンド

外資系への転職活動を後悔なく成功させるためには、自己分析や資格の取得に時間を投じることももちろん重要ですが、「相手を知る」という意味では外資系企業の転職市場とトレンドを把握することも同様に重要です。ここでは、客観的なデータを元に、外資系企業の転職市場とトレンドについて詳しく解説していきます。

国籍別に見る外資系企業の分布

外資系企業の日本法人への転職であっても、経営陣や直属の上司が本国から出向している外国人であることは珍しくないため、当該国の企業文化や習慣に順応することが求められます。よって、外資系企業への転職にあたっては、年収や業務内容だけではなく国籍についても必ずチェックをしておきましょう。

総務省が2012年11月に公開した、「親会社が海外にある国内企業2,769社」を対象とした親会社の所在国別調査結果によると、国籍別の外資系企業のランキングは以下の通りとなっています。

国籍別外資系企業ランキング

1位:アメリカ合衆国 27.1%
Google、Amazon、日本IBM、インテル、DELL、日本マイクロソフト・モルガン・スタンレー、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、スターバックス、マッキンゼー・アンド・カンパニー、クライスラーなど
2位:ドイツ 9.3%
DHL・シーメンス・フォルクスワーゲン・アディダス・プーマ・テュフズードジャパンなど
3位:イギリス 7.5%
ダイソン・ユニリーバ・ボーダフォン・ベントレー・アストラゼネカ・バーバリーなど
4位:韓国 4.7%
サムスングループ・LGグループ・ヒュンダイグループ・NHN Corporationなど
5位:スイス 4.6%
アデコ・ネスレ・オメガ・ロレックス・シンドラーエレベータなど
(※参考文献:総務省|親会社が海外にある国内企業の状況|2012年11月)

また、大陸別で見た場合、ヨーロッパ系企業が約43.8%、アメリカ系企業が約27.8%、アジア系企業が約21.1%となっています。近年の傾向としては、アメリカ系企業のシェアは低下傾向に推移しており、一方でヨーロッパ系・アジア系企業のシェアが増加傾向に推移しています。

業種別に見る外資系企業の分布

業種別の外資系企業の分布を把握することで、自身の希望する業種の採用ニーズがどの程度存在するのか大まかに理解することができます。外資系企業の業種別の分布を見ると、製造業が17.4%、非製造業が82.6%となっており圧倒的に非製造業の占める割合が多くなっています。

業種別外資系企業ランキング

  • 1位:卸売業 42.2%
  • 2位:サービス業 13.3%
  • 3位:情報通信業 10.8%
  • 4位:金融・保険業 4.4%
  • 5位:小売業 4.2%

(※参考文献:経済産業省|第46回外資系企業動向調査|2012年)

また、2011年度の業種別新規参入企業数を見ても、製造業21社に対して非製造業は69社となっており、今後も非製造業の外資系企業の新規参入が増えていくと予測されます。

資本・売上・経常利益に見る外資系企業の動向

日系企業と比較して、外資系企業は解雇やリストラの雇用リスクが高く、場合によっては日本市場からの撤退も起こりうるため、外資系企業への転職活動にあたっては、転職を希望する企業の資本・売上・経常利益といった業績データを必ずチェックしておきましょう。ここでは、外資系企業全体の業績について解説しています。

外資系企業の資本力・売上・経常利益の動向

まず、親会社が海外にある日本国内企業の資本金を階級別に見ると、資本金1億円以上の企業数は全体の34.0%(952企業)を占めており、資本力の強い企業が積極的に日本市場に参入していることが分かります。

続いて、外資系企業の売上推移については、2009年より右肩上がりに成長を続けており、2011年度においては製造業で23.8兆円、非製造業で22.7兆円とトータル46.5兆円の市場規模となっています。(金融・保険・不動産業を含む)

最後に、経常利益についても同じく2009年より右肩上がりに推移しており、2011年には製造業で10.3兆円、非製造業で13.3兆円とトータル23.6兆円の市場規模となっています。(同じく金融・保険・不動産業を含む)
(※参考文献:総務省|親会社が海外にある国内企業の状況|2012年
経済産業省|第46回外資系企業動向調査|2012年)

リーマンショックから順調に回復

あくまで外資系企業全体の業績としてですが、2008年のリーマンショックから順調に回復を続けているため、転職のタイミングとしては良い状況にあると言えます。もちろん、各外資系企業の業績データ等を必ずチェックするようにしましょう。

外資系企業の採用動向

上述の通り、外資系企業の業績はリーマンショックから順調に回復を続けていますが、人材採用の動向にも反映されているのでしょうか?

外資系企業の採用活動は活性化している

まず、経済産業省が2013年11月に公開した「第46回外資系企業動向調査」の結果によると、調査対象とした2,826社の外資系企業の内、今後1年間人員を増加させる見通しの企業は30.5%に上っています。

2013年1月に、同じく経済産業省が公開した「第45回外資系企業動向調査」の結果よりも、人員を増加させる見通しの企業の割合は1.9ポイント増加しており、外資系企業の採用は徐々に活性化していると言えます。

また、外資系企業の今後の事業展開としては、第46回調査で「事業の拡大を図る」と回答した企業が51.4%に上り、第45回調査よりも2.3ポイント増加していますので、事業拡大に合わせて今後ますます外資系企業の採用活動が活発になることが予測されます。

最後に、親会社が海外にある国内企業の企業従事者規模別のデータを見ると、「1人~9人」の企業数が38.7%と最も高くなっており、「50人未満」の企業数で見ると全体の74.0%となっています。
(※参考文献:経済産業省|第45・46回外資系企業動向調査|2012年
       総務省|親会社が海外にある国内企業の状況|2012年)

転職活動にあたって気をつけるべきこと

結論として外資系企業の採用意欲は高い状態にありますが、上述の資本・売上・経常利益の推移データも併せて見ると、従業員1人あたりが達成すべきミッションや目標は高いものであると予測できますので、給与やネームバリューのみに惑わされることなく、外資系企業の社風や教育制度・求められる成果を正しく把握した上で転職先を決定することが重要です。

外資系企業の採用ニーズが高い職種

外資系企業の採用活動は活発化していますが、具体的にどのような職種の採用ニーズが高まっているのでしょうか?結論から言えば、外資系企業の日本法人は日本市場における販売促進・販路拡大の拠点として位置づけられることが多いため、営業・販売・マーケティングといったフロントオフィス系の採用ニーズが高い傾向にあります。

具体的には、外資系企業が日本国内に置く事業所を機能別に見た場合、「営業・販売・マーケティング機能」を持つ事業所は、「研究・開発機能」「金融・財務機能」「人事・人材育成機能」等と比較して6倍ほど多く、業務内容として日本市場における販売促進・販路拡大のミッションが極めて大きいことが分かります。
(※参考文献:経済産業省|第46回外資系企業動向調査|2012年)

外資系求人に強い転職エージェントを活用して情報を集めよう

このような外資系企業に関する最新の情報や転職トレンドを押さえているのが、転職エージェントです。

下記の転職エージェントは特に外資系求人に強い企業ですので、希望の職種や仕事内容、条件を伝えることはもちろん、企業規模や企業国籍や企業の特徴などについても情報収集がしたいことを伝えると良いでしょう。

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