スイス系企業で働く・求人を探す

スイスは東京23区の2倍程度の国土しか持たずマーケット規模が小さいため、グローバル展開に積極的なスイス系企業は多く、日本市場に参入しているスイスの外資系企業も数多く存在します。スイス系企業には、ネスレやクレディ・スイスなど世界的に非常に高いブランド力を持つ企業がたくさんあります。

以下では、スイス系企業の特徴や業界動向、代表的な企業の情報、スイス系企業への転職のメリット・デメリットなどをまとめていますので、スイス系企業への転職をお考えの際にぜひ参考にして下さい。

スイスのマーケット動向

スイスは、GDPは6530億ドル、人口は800万人弱のマーケットです。一人あたりのGDPで見ると世界でもトップクラスとなっており、国際競争力が非常に高い国です。国面積は東京23区の約2倍程度と狭く、何事にも保守的で慎重な姿勢、勤勉で時間厳守の国民性、コンセンサスを重視した意思決定プロセス、精密技術への強みなど、日本と共通点も多く、親近感を覚える国と言えるでしょう。主要産業は金融(銀行・保険)・観光・精密機械・工業(時計・光学器械)・化学・製薬、食料品・飲料、主要な貿易相手国はドイツ・フランス・イタリアなどEU諸国となっています。

スイスは、経済面で非常に優秀な国で、スイスフランは「金よりも堅い」と言われるほど、経済が安定しています。また、スイス国内の9.5%の世帯が100万ドル以上の金融資産を持つ富裕層であると言われています。国内の言語はドイツ語が63.7%、フランス系が20.4%、イタリア系が6.5%となっています。また、国民全体の25%近くが外国人となっており、移民の受け入れが進んでいます。

国土が狭く、資源に恵まれない環境であったために、企業が国外へと繰り出していった結果、これまでにグローバルな企業が数多く生まれました。一方で、国内の企業は、中小企業が99%以上を占めており、3分の2が中小企業に勤めています。

スイス国籍のグローバル企業としては、国際的な銀行として有名なスイス銀行、Global500にランクインしているチューリッヒ保険や投資銀行のクレディ・スイス、世界最大の食品・飲料メーカーであるネスレ、医薬品メーカーのノバルティスファーマ、世界トップの時計メーカーであるスウォッチグループなど、多くの分野で世界トップクラスの企業が存在します。

スイス企業の特徴

スイス系企業には、主に以下のような特徴があります。

  • 何事にも保守的で慎重な姿勢が目立つ
  • コンセンサスは重視するが、結論は明確に出す
  • 短期的な利益よりも中長期的な利益が重視される
  • 時間を厳守する/させる
  • 進出先でのローカライゼーションを促進
  • 解雇は一般的で、転職を前提としたキャリアパスが一般的
  • メリハリのある働き方が評価される

何事にも保守的で慎重な姿勢が目立つ

スイスは永世中立を表明している国ですが、周りを5つの国に囲まれており、外交面では非常に難しい舵取りをしなければならない立場です。したがって、国全体で意思決定の一つ一つに慎重になる必要があります。また、経済面では非常に成功している国であり、現状を維持していくという観点から保守的な判断が多くなります。スイス系企業にも、この特徴は引き継がれており、何事にも保守的で慎重な姿勢が特徴的です。

短期的な利益よりも中長期的な利益が重視される

医薬品や時計などのスイス系メーカーは高い技術力を有していますが、技術開発には非常に長い時間が必要です。実際に利益に反映されるまでに数年から数十年の期間がかかることもあり、短期的な利益を確保する観点から判断を下すのが適切でないというケースが数多く存在します。したがって、スイス系企業の多くで、中長期的な利益を見据えた判断が下されることになります。

時間を厳守する/させる

スイス人は勤勉で早寝早起きだと言われますが、時間に対しても非常に厳格な立場を取っています。時間に遅れるのはもちろん、予定の時間より早いことも好まれません。時間ぴったりに物事を進めていくことが求められます。企業が中長期的なプロジェクトを成功させるには、個人のスキル以上に組織力やチームワークが重要なため、時間を厳守するといった組織の規律が必要となります。

進出先でのローカライゼーションを促進

スイス系企業では、自立的な姿勢を重視するため、進出先でのローカライゼーションを促進し、マネジメントも現地に一任するケースが多く見受けられます。トップダウンが多いアメリカやフランスとは異なり、控えめで自主性を重んじるスイスならではという特徴と言えるでしょう。

解雇は一般的で、転職を前提としたキャリアパスが一般的

スイス系企業は、保守的で慎重・控えめ、コンセンサスを重視、短期よりも中長期の利益、といったように日系企業との共通点も多いのですが、解雇に関しては日系企業とは異なり、頻繁に行われています。スイスでは、転職を前提としたキャリアパスが一般的で、一つの企業に長く留まることは、あまり良い評価にはつながりませんので注意しましょう。

メリハリのある働き方が評価される

スイス系企業では、残業をして長い時間働くことや休暇を取らないことは良い評価にはつながりません。限られた勤務時間のなかでいかに最高のパフォーマンスが出せるかということが重視され、休暇はしっかりと取る慣習があります。

スイス系企業に強い転職エージェント

スイス系企業へ転職するにあたっては、求人情報はもちろんのこと、個別企業の経営スタイルや事業戦略、企業風土、人事評価制度、報酬体系など、事前の情報収集が非常に大事です。また、企業ごとの職務経歴書のポイントや面接通過のポイントなどの情報についても、事前におさえておきたいところです。一人で情報収集をするのは限界がありますので、外資系に強い下記転職エージェントを活用して情報を効率的に集めましょう。

リクルートエージェントは、国内最大手ということで他社に比べて非公開求人数も圧倒的なので、まずはじめに登録しておきたい転職エージェントです。企業の情報量についても群を抜いていますので、応募先の内部情報や面接前後のフォローなど手厚いサポートを受けることができます。アデコは、スイス発の外資系転職エージェントなので、スイス系企業の求人には特に強いという特徴があります。また、外資系の企業に精通したコンサルタントも豊富で、登録後に色々なアドバイスを受けることができます。一方、JACリクルートメントは、ロンドン発祥の日系転職エージェントで独自のグローバルネットワークと豊富な非公開求人(全体の70%)を保有しています。

代表的なスイス系企業

ここでは、特に転職の人気が高い代表的なスイス系企業について紹介しています。アメリカ系企業のように、各業界に多数の有名プレイヤーが存在するというわけではありませんが、スイスの外資系企業だからこそ得られる環境や仕事のやりがいが存在します。それでは、以下で詳しく見ていきましょう。

外資系金融の代表的なスイス系企業

  • ロンバー・オディエ(Lombard Odier & Cie)
  • UBS銀行
  • チューリッヒ保険
  • エース損害保険

外資系投資銀行の代表的なスイス系企業

  • UBS証券
  • クレディ・スイス

外資系医薬品・化学メーカーの代表的なスイス系企業

  • ノバルティスファーマ
  • 中外製薬(ロシュ)
  • ジボダン・ジャパン(Givaudan)

外資系医療機器メーカーの代表的なスイス系企業

  • ロシュ・ダイアグノスティックス
  • 日本アルコン

外資系食品・飲料水メーカーの代表的なスイス系企業

  • ネスレ日本

外資系時計メーカーの代表的なスイス系企業

  • ロレックス(Rolex)
  • オメガ
  • スウォッチ(Swatch)
  • タグ・ホイヤー
  • シュワルツ・エチエンヌ

外資系アパレルの代表的なスイス系企業

  • トリンプ・インターナショナル
  • リシュモン

外資系人材紹介・派遣の代表的なスイス系企業

  • アデコ

スイス系企業の業界別動向・特色

金融業界

世界で最も安定した通貨として数えられるスイスフランを基軸通貨とするスイスの金融産業は、スイス産業を支える重要な産業として位置づけられており、世界的にも大きな注目を集めています。特に、オフショア・プライベートバンキング業務(個人顧客の資産管理・運用業務)については、スイス系銀行が世界のトップシェアを占めており、世界の総個人資産の25%以上を管理していると言われています。

スイス系のプライベートバンクとしては、ロンバー・オディエやクレディ・スイスが有名です。ロンバー・オディエはジュネーブで最も古いプライベートバンクで、1796年に創業、日本には1999年に進出し、主なサービスとして、富裕層向けのアドバイザリーや税務相談、資産相続、遺言執行などを提供しています。一方のクレディ・スイスは、1985年に日本へ進出し、富裕層向けの資産管理、資産運用サービスを提供しています。

また、国内の保険会社で知名度があるスイス系企業は、チューリッヒ保険とエース損害保険です。チューリッヒ保険は、1872年に会社設立され、現在では世界170カ国に55000人の従業員を抱え、事業を展開しています。チューリッヒ保険会社は、1986年に設立されて以降、日本においての損害保険業を行なっており、アジアにおける重要拠点として位置づけられています。第三者機関による自動車保険の顧客満足度調査ではNo.1を数多く獲得しています。2007年には世界120か国以上で事業を行なっており、2005年度のフォーチュングローバルでは、損害保険の分野で総収入ランキング5位に入っています。

一方、エース損害保険の親会社エース・リミテッドは、チューリッヒに本社を置いて、世界53か国で保険関連の事業を行う会社です。前身となる保険会社、AFIAは1920年に日本に進出、1996年にはシグナ傷害火災保険株式会社が法人化。1999年にエース・リミテッドがシグナ・コーポレーションの損害保険分野を買収したのを機にエース損害保険株式会社へと社名が変更されました。東京都に本社を構えて、事業を展開しています。

投資銀行業界

国内の投資銀行で有名なのは、クレディ・スイスとUBS証券です。クレディ・スイスは、チューリッヒに本拠を構え、主に投資銀行業務、富裕層向けの資産管理業務、資産運用業務といった3つの事業を展開しています。親会社であるクレディ・スイス・グループAGは金融持ち株会社で、ニューヨークとスイスで上場を果たしています。1856年に設立され、日本にも早い段階に進出しており、2009年からは上記3つの中核事業を行なっています。

UBSもまた、本社をチューリッヒに置く、世界的な規模を持つユニバーサル・バンクです。国際市場における主要プレイヤーとなることを目指して徹底的な国際化を進めており、現在の従業員は68,000人を超え、主要な幹部はイギリス人およびアメリカ人で占められています。2007年には、世界企業ランキングにおいても、すべての業種で通算して世界第9位となっています。UBSグループの中で成長を続ける投資銀行部門のUBS Investment Bankは世界35か国の顧客に対して株式、債券などの金融サービスを提供しています。その日本法人として設立されたのがUBS証券となります。

医薬品・化学業界

製薬業界で有名なのは、ノバルティスファーマ、中外製薬の2社です。ノバルティスファーマは、バーゼルに本社を置き、グローバルに製薬・バイオテクノロジー分野で事業を展開する企業、ノルバティス(Novartis International AG)の日本法人です。チバガイギー社とサンド社の2社が1966年に合併して設立され、2012年には医療用医薬品の売上高で世界第1位に輝きました。現在、ノバルティスは研究部門・開発部門・製造及びマーケティング部門の3部門で構成されており、医療用医薬品、医療機器、一般用医薬品、動物用医薬品、健康食品、コンタクトレンズといった多種多様なプロダクトを提供しています。また、フォーチュン誌による「世界で最も称賛される企業2013」においても3年間連続で医薬品企業の中で1位となっています。

中外製薬は、1896年設立にバーゼルを本拠として、製薬やヘルスケアの分野で世界的に事業を行う企業、エフ・ホフマン・ラ・ロシュの傘下の会社です。2002年に設立されて以来、ロシュグループの創薬品と買収前の中外製薬のバイオ医薬による開発力の双方があり、シナジー効果による開発パイプラインを有しています。2001年には抗インフルエンザウイルス剤のタミフルの発売を開始しています。

ジボダンは、スイスのヴェルニエに本社を置く世界最大の香料メーカーで、中外製薬と同じくエフ・ホフマン・ラ・ロシュの傘企業でしたが、2000年に独立しています。日本法人は、目黒区に本社を置くジボダン・ジャパンで、横浜にも支社を構えています。

医療機器業界

スイス系の医療機器メーカーとしては、ロシュ・ダイアグノスティックスと日本アルコンの2社があります。ロシュグループは、バーゼルに本拠を置いており、ヘルスケア分野のリーディングカンパニーです。1896年の創業以来成長を続け、2013年現在では世界150か国に8万人以上もの従業員を抱えています。ロシュ・ダイアグノスティックスでは患者ごとの個別化医療をサポートするための革新的なソリューションを提供しており、日本法人も1998年に設立され、2013年度には517億円を売り上げています。

一方、アルコンは1945年の設立以降、眼科の分野に特化して製薬、医療機器、コンタクトレンズなどを扱っている企業で、その日本法人が日本アルコンです。世界75か国に営業拠点に2万人以上の従業員を抱えており、180か国で販売を行なっています。2010年には売上高が90億ドルとなっており、眼科分野においては世界的な企業として、各製品で高いシェアを誇ります。日本には1973年に進出しています。

食品・飲料水業界

国内のスイス系の食品・飲用水メーカーとしては、ネスレ日本が有名です。1866年の設立以来、世界最大の食品・飲料メーカーとして、コーヒーやミネラルウォーター、ベビーフード、アイスなど幅広い製品の製造・販売事業を展開しているネスレの日本法人となります。ネスレは、ヨーロッパや南北アメリカで大きなシェアを占めており、日本においては1913年より事業展開を開始し、特に「ネスカフェシリーズ」「キットカット」は多くの日本人に親しまれています。

時計(ウォッチ)業界

世界最大の時計生産国であるスイスには、オメガやロレックスなどの高級腕時計メーカーを中心に多数の時計メーカーが存在し、世界の時計全生産高の50%以上を占めています。時計産業が発達した背景としては、機械・電機産業がスイスの重要産業として位置づけられており、国内に優秀な技術者を抱えていることが挙げられます。業界最先端のホスピタリティを学び、商品力の高さを活かして販売スタッフとして活躍したいとお考えの方であれば、スイスの時計メーカーは非常に魅力的な転職先であると言えます。

国内のスイス系時計メーカーとしては、スウォッチとロレックスが挙げられます。スウォッチグループは、スイスのビールに本拠地を置く世界最大の時計製造グループで、世界30カ国以上に100%出資の現地法人を統括し、日本にはスウォッチ・グループ・ジャパンが置かれています。スウォッチ・グループは、高級腕時計のオメガやハリー・ウィンストンから、低価格帯のスウォッチまで様々なブランドを保有しています。全世界で7000億円以上を売り上げ、2万4千人以上を抱える巨大企業です。

一方、ロレックスは1905年にハンス・ウィルスドルフがロンドンで創業した時計メーカーで、ロレックスやチュードルといった高級時計ブランドを保有しており、世界的な知名度を有しています。数多くの腕時計職人を抱えており、全ての部品を自社で製造しており、かつその大部分でクロノメーター認定を受けている点に特徴があります。日本法人は、日本ロレックスという名称で千代田区に本社ビルがあります。

アパレル業界

スイス系アパレル企業としては、トリンプ・インターナショナルとリシュモンが代表的です。トリンプ・インターナショナルは1886年に設立されて以来、女性用下着を中心とした商品の製造・販売で事業を展開しています。女性用下着メーカーとしては世界最大規模の企業です。日本法人は1964年に設立され、技術力や企画開発力を強みとして「天使のブラ」など多くの商品・ブランドを販売しています。日本法人は、日本の下着の市場において、業界第2位となっています。

リシュモンは、南アフリカの実業家ヨハン・ルパートが1988年に設立した会社です。ファションブランドをはじめとして、宝飾品、時計、筆記具という4つの分野で事業を展開しています。また、宝飾品であればカルティエ、筆記用具であればモンブラン、ファッションであればダンヒルといったように各事業において有名ブランドを子会社として保有しています。ファッション・宝飾品・時計類のラグジュアリーブランド市場においてLVMH、ケリング(旧名:PPR・グッチグループ)に続く第3の企業となっています。

人材紹介業界

国内スイス系人材紹介企業で有名なのが、アデコです。アデコは1957年にスイスで設立された人材派遣会社で、あらゆる業種や職種、雇用形態の人材派遣に対応しており、取引企業数は10万社以上に及びます。また、世界60カ国に5400もの拠点を持ち、グル―プ企業は30社以上にもなっています。フォーチュン・グローバル500にも7年連続でランクインしており、第三者機関からも高い評価を得ています。日本には1985年に進出し、全エリアをカバーしています。

スイス系企業の良い点

  • 世界的なブランド企業で働くことができる
  • 中長期的な視点で大きな仕事を遂行できる
  • 若手の裁量が大きく、重要なプロジェクトに携わることができる
  • 社内公用語が英語であることが多く、英語力が身に付く
  • 仕事と生活でメリハリをつけて、プライベートの充実を図ることができる

世界的なブランド企業で働くことができる

スイス系企業の多くが世界的なブランド力を有しています。ブランド力が高いとビジネスの利益率も高いことが多く、その分報酬も期待ができますし、その企業に勤めていること自体を誇りに思うこともできます。また、最先端のブランドマネジメントやブランド戦略を学ぶことができる点も非常に良い点と言えるでしょう。

中長期的な視点で大きな仕事を遂行できる

中長期的な利益に重きを置くスイス系企業では、短期的に無理をして利益を出すということはあまりないため、外資系企業のなかでは比較的じっくりと仕事を進めることができます。日系企業の仕事の進め方に慣れている方には、なじみやすく取り組みやすい環境と言えるでしょう。

若手の裁量が大きく、重要なプロジェクトに携わることができる

スイス系企業では、若手にイノベーションが期待されることが多く、重要なプロジェクトに携わることができます。日系企業では、どうしても下積みの期間が長くなってしまいがちなので、自分の力を試したい、若い内に色々なことを経験したい、イノベーティブな仕事がしたいと考えている方にとって、スイス系企業に勤めることには大きなメリットがあります。

社内公用語が英語であることが多く、英語力が身に付く

スイス系企業は、早くからグローバル化を経験しているので、多国籍な場となっていることが多く、社内公用語が英語であることが多いため、文書やメールも英語、会議、電話などで英語に触れる機会が非常に多くなります。英語を身につけたい、英語力を高めたいと考えている方にとって、英語を日常的に話す職場で仕事ができるというのは、大きなメリットです。

仕事と生活でメリハリをつけて、プライベートの充実を図ることができる

スイス系企業では、限られた勤務時間のなかでいかに最高のパフォーマンスが出せるかということが重視されるため、比較的残業が少なく、休暇も取りやすい環境にあります。アメリカ系企業のように、残業に次ぐ残業のような働き方にはならないので、プライベートを充実させることができるというメリットがあります。

スイス系企業の悪い点

  • 若手への期待が大きく、プレッシャーを感じることも多い
  • 保守的で慎重な姿勢により、効率が犠牲になるケースも多い
  • 功績と報酬が必ずしも比例しないことがある
  • 英語が分からないと、仕事にならない

若手への期待が大きく、プレッシャーを感じることも多い

スイス系企業では、若手への期待が大きく、一人前の自立性のある社員として扱います。期待に応えるためには、即戦力として活躍できるように日々の努力を欠かすことはできません。そういった期待が、若手にとっては大きなプレッシャーになることもあります。

保守的で慎重な姿勢により、効率が犠牲になるケースも多い

スイス系企業は、何事にも保守的で慎重なことが多いので、慎重になるあまりビジネスの効率や革新が犠牲にされてしまうこともあります。また、コンセンサスを重視するので、同意や納得を得るまでのプロセスがもどかしいと感じるシーンもあるでしょう。

功績と報酬が必ずしも比例しないことがある

ブランド力が高く、中長期的な経営を重視するスイス系企業では、利益が誰によって生み出されたかを切り分けることが難しく、自分の功績を必ずしもすべて反映してもらえるとは限りません。自分の功績を明確にして、正当な報酬をきっちりと支払ってもらいたいと考えている方は、アメリカ系企業やイギリス系企業を選択するほうが賢明でしょう。

英語が分からないと、仕事にならない

スイス系企業では、社内公用語が英語となっていますので、文書・メール・電話などビジネスのさまざまなシーンで英語が使用されます。いくら仕事のスキルや専門性が高くても、英語ができなければ仕事にならないというケースもありえますので、十分に注意をしておきましょう。

ただ、語学は追い込まれたときのほうが身に付きやすいということもありますので、英語を身につけるチャンスでもあります。

スイス系企業に必要な英語力

社内公用語に英語を採用しているスイス系企業では、以下のような水準が求められます。

  • 一線で活躍したければ、TOEIC800点以上は必須
  • 目の前の相手に自分の考えを英語で伝えることができる
  • 英語のメールや文書が読める、書ける
  • 電話相手の英語を聞き取ることができる
  • 敬意を示す英語を使うことができる

目安はTOEIC800点以上

社内公用語が英語のスイス系企業で活躍したければ、TOEIC730点~860点は必要なレベルとなります。TOEIC800点以上を応募要項に指定している企業も少なくありませんので、転職活動を始める前にTOEICで良い点数を取っておくのが無難です。

目の前の相手に自分の考えを英語で伝えることができる

スイス系企業は、他の国と比べると自己主張が少なく控えめな風土ではりますが、結論は明確に伝えることが期待されますので、最終的には自分の考えや気持ちをしっかりと言葉にして伝える必要があります。その際、単語をつなぎあわせただけのブロークンイングリッシュでも構いません。スイスでは、ドイツ語・フランス語・イタリア語などいくつもの言語が公用語となっており、日常の会話で「きれいな英語」はほとんど求められていません。

また、会話の相手も日本人にネイティブレベルの英語は求めていませんので、つたない英語で話していても、しっかりと聞いてくれることが多いのです。これも、日本人が外国人相手に「きれいな日本語」を期待せず、また外国人の話した日本語をしっかりと聞き取ろうと努めるシーンを思い浮かべればわかりやすいでしょう。

英語のメールや文書が読める、書ける

スイス系企業では、メールや文書も英語であることが普通です。したがって、多くの連絡や通達が英語でなされますので、メールや文書に書いてある意味を理解できることは必要です。また、外国人上司とのやり取りなど返信が必要なメールについては英語を使う必要があります。

メールの内容自体は簡潔で構いませんが、ある程度フォーマルな言い回しを覚えておくと良いでしょう。日系企業においてもビジネスのシーンでメールを使う場合、会話のような気安さで上司やクライアントとのメールのやり取りをすることがないのと同様、相手が読んで不快にならない程度の英語力は必須と言えます。

電話相手の英語を聞き取ることができる

スイス系企業に限らず、外資系企業では上司や顧客が外国人ということも少なくありません。その際、地理的な要因から電話会議を行うことがありますが、電話で通話する場合、音がこもって通常の会話よりも発音が聞き取りにくくなります。

電話で相手から大切なことを伝えられることも少なくありませんので、電話で相手の言っている内容を聞き取ることができる英語力は身につけておきたいところです。なお、ヒアリングにやや不安がある方は、単語の5割程度を聞き取ることができれば大体の内容は把握できるといわれていますので、ビジネスで使われる単語を覚えておくと良いでしょう。

敬意を示す英語を使うことができる

英語のコミュニケーションでは、同等の立場からお互いに言いたいことをはっきりと言い合うというイメージが強いかもしれませんが、コンセンサスを重視するスイス系企業では相手の心情に配慮した話し方が求められます。対立せずに相手に意見を伝えられるような、婉曲的な言い回しを使えるようになっておくと良いでしょう。

たとえば、自分の発言で相手が傷つかないように遠回しに内容を伝えたり、相手の心情を汲んだ言い回し(たとえば、指示内容を命令口調ではなくお願いにする等)を用いたりするなど、コミュニケーション相手を気遣った英語を身につけることが求められます。

スイス系企業に転職するには

スイス系企業は、アメリカやフランス・ドイツなどに次いで国内の企業数が多い国ですので、業界業種ともに比較的バリエーションがあります。ただ、スイス系企業は国際的にブランド力が高い企業も多いため、決して競争倍率が低いわけではありません。スイス系企業に「ぜひあなたに来てほしい」と言ってもらえるように、実務の場で求められる専門性や高度なスキルを保有しておきたいところです。

また、グローバルでは非常に認知度が高いものの、日本ではまだ知名度が低いという企業に対して狙い撃ちで転職活動を行うのも非常に有効です。すでに日本での体制ができあがっている大手に行くよりも、まさにこれからというフェーズの企業のほうが存在感を示しやすく、ビジネスが成功したときにより高い報酬や出世を期待することができます。

スイス系企業はこんな方におすすめ

スイス系企業には、個人主義、実力・成果主義、英語力、明確な職務内容、ワークライフバランスなどの点に特徴がありますので、以下のような方におすすめの転職先となります。

  • 世界的なブランド企業で働きたい
  • 大きなプロジェクトで活躍したい
  • 若いうちから責任ある仕事がしたい
  • 今の専門性を高めて、その道でキャリアアップをしていきたい
  • 世界に通用する英語力を身につけたい
  • 仕事はもちろん、プライベートも充実させたい

世界的なブランド企業で働きたい

スイス系企業は、国際的に認められているトップクラスのブランド力を有していることが多いため、グローバルブランドの最先端のブランディング戦略を学びたい方や、ブランド企業に勤めることを誇りに思える方には非常におすすめです。

大きなプロジェクトで活躍したい

スイス系企業では、短期的な利益よりも長期的な利益に重きを置くことが多いため、プロジェクト規模も大きいものとなります。大きなプロジェクトで自分の力を試したい、大きなプロジェクトを成功させたいと思う方にはスイス系企業が向いています。

若いうちから責任ある仕事がしたい

スイス系企業では、若手にイノベーションを期待する風潮があるため、スキルや専門性さえ認めてもらえれば若い内から重要なプロジェクトに携わることができます。若い内から責任ある仕事がしたい、大きなプロジェクトに携わりたいという方におすすめです。

今の専門性を高めて、その道でキャリアアップをしていきたい

転職をキャリアパスの前提としているスイス系企業では、社員が自立したキャリアパスを持っていることが想定されており、企業や職場からの理解も得やすい環境にあります。将来のキャリアプランが決まっているという方にとってはおすすめとなります。

世界に通用する英語力を身につけたい

スイス系企業の多くは、社内公用語が英語です。スイス系企業で働くと、否応なしに英語を話して読み書きする環境に置かれることになりますので、英語を身につけたい、英語力を高めたい、と考えている方におすすめです。

仕事はもちろん、プライベートも充実させたい

スイス系企業において、限られた時間内でメリハリのある仕事をすることが期待されているので、休暇も取りやすくプライベートもしっかり充実させて仕事一色ではない人間味のある生活を送りたいと考えている方に向いています。

スイス系企業の年収水準

スイス系企業は、ブランド力があるため高利益率な企業も多く、日系企業だけでなく他の国籍の企業と比べても年収ベースが高いと言われています。具体的には、20代後半で700万円~1200万円、30代で1000万円~1500万円程度を目指すことができます。

さらに、投資銀行のクレディ・スイスやUBS証券など、業界的に利益率が高い企業に転職できれば、20代で1000万円を超えるケースも珍しくはありません。提示される年収は、人材要件と年収テーブルに基づいて決められるというよりは、その時々で必要な人材を時価で調達するというマーケット方式で定められることが多いため、業界の動向と企業の戦略、企業内で需要が高まっているポジションなどを見極めて、自分にとって最も好条件な求人を探し出してベストなタイミングで応募するという流れをイメージしておきましょう。

スイス系企業に強い転職エージェント

転職にあたっては、スイス系企業全体の特色だけでなく個別企業の特徴もおさえて準備や対策を進めていく必要があります。

下記のスイス系企業に強い転職エージェントを活用して、効率的に転職を進めていきましょう。

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