外資系企業への転職に有利なスキル・資格とは?

外資系企業への転職に限らず、転職活動において気になるのがスキルや資格の必要性についてです。求職者がいくら転職したいと熱望しても、特定の資格が無ければ選考のテーブルにすら乗せない企業もいますし、一方で一切のスキルや資格を要件としない企業もいます。とは言え、スキルや資格が外資系企業への転職に有利に働くことは間違いありませんので、こちらではその代表例を紹介します。

資格の取得に向けた学習を始める前に

このページをご覧頂いている方は、外資系企業への転職活動中の方か、少なくとも転職活動を目前に控えた方だと思います。そうであれば、いくら特定のスキルや資格が転職に有利に働くからといって、取得するまでに数ヶ月から数年かかるようなものにトライするのか、と言えばそうではないと考えています。

例えば、あなたが財務・経理部門の仕事に就くことを考えていて、「米国公認会計士(USCPA)の資格保有者は転職に有利」という事実があったとしても、取得までに最短でも1年間を要する資格に今のタイミングでトライする必要はないのではないか、という立場で考えているということです。つまり、今のタイミングにおけるゴールは、希望する外資系企業への転職を成功させることであって、有利に働くスキル・資格を取得することではないということです。

大切なのは自己分析と戦略設計

それでは上記の例を転用して、財務・経理の求人に対して、米国公認会計士(USCPA)の有資格者と無資格者の応募があったとします。あなたが無資格者の立場だったとしたら、どのような戦略を立てて自己アピールを行ないますか?

重要な視点は、ないものねだりをすることではなく、自分自身が今現在保有しているスキルや資格を漏らさずブレストし分析を行い、如何にそれが応募先企業にとって貢献できるものであるかを真剣に考え抜き整理することです。もちろん、転職活動のデッドラインまで余裕があるのであれば、新たなスキル・資格に取り組むことも良いですが、さほど余裕が無いのであれば、自己分析と戦略設計、また、普遍的に必要とされるスキルの向上に時間を当てることをおすすめします。

時間の許す限り向上すべきスキル・資格とは?

外資系企業への転職にあたって必ず求められるスキルは「ビジネス・コミュニケーション能力」と、「語学力(英語力)」です。

ビジネス・コミュニケーション能力

外資系企業では「意見を言わないものは去れ」という文化があるように、自分の意見を積極的に発言してアイディア形成に参加することが強く求められます。よって、自分の意見を明確かつ簡潔に伝える力や、相手の意見を正確に読み取り、共感し、フィードバックする力は必要不可欠です。実際、多くの外資系企業の求人票には、コミュニケーション能力に対する要求が記載されています。

もちろん、コミュニケーション能力を証明する資格があるわけではないため、具体的には面接を通して能力の有無を確認します。さらには、文書能力もコミュニケーション能力に直結するものであるため、エントリー時に受け取る履歴書や職務経歴書、カバーレターなども細かくチェックします。

語学力(英語力)

語学力は磨けば磨くほど転職活動にプラスに働くと考えてよいと言えます。

もちろん、外資系企業は日系企業のように「総合職」という位置づけでの採用は行わず、「職種別採用」と言われている様に、特定のポジションの「スペシャリスト」を採用するというのが基本的な採用方針であるため、そのポジションに必要な専門スキルを求職者に求めます。

しかし、語学力に関しては、どのポジションであっても必須であることは間違いありません。よって、時間の許す限り語学力の向上に励むことは、特定の専門スキルや資格を習得することと同じ様に重要だと言えます。

それでは、具体的にどのレベルまでの語学力を高めておけば、転職時に有利に働くスキルと言えるのでしょうか?

まず、英語力に関してはどうでしょうか?これは様々なメディアや求人サイトでも言われていることですが、転職時に有利に働く英語力とは、TOEIC900点以上、最低でも800点以上を指します。(詳しくは「外資系企業の転職に英語力は必要?」に記載しています。)

英語以外の言語に関してはどうでしょうか?第2外国語としては、やはり中国語の人気と需要が高く、英語のTOEICに当たるものとして、中国政府公認のHSK(中国語検定)のスコアを開示することが求められることがあります。しかし、第2外国語に関しては、基本の英語力があった上で取り組むべきものですので、まずは英語力の向上を優先しましょう。

自分の価値を伝える方法を考える

スキルや資格は客観的に判断できる求職者の情報であるため、転職活動における書類審査の局面では非常に強い効果を発揮します。とは言え、最近の外資系企業の求人票を見る限り、必要最低限の足切りを行う目的で募集要件に資格取得などの条件を提示しているケースはありますが、企業側が求職者の母集団を形成したいという意図から、応募のハードルを敢えて上げることはありません。

つまり、外資系企業側は資格よりも経験などを重視する傾向が強いということです。財務・経理の求人を例に挙げると、足切りの意味で「簿記2級」程度の資格保持を条件として掲げることはあっても、「USCPA」や「公認会計士」、「税理士」などの専門資格を必須要件としているケースはほとんどありません。その代わりに、海外取引の実務経験の有無や、国際会計基準での処理実務経験の有無を求められるケースは多く存在します。また、資格を保有しているだけではなく、その資格を用いた実務経験が一定期間以上あることを募集要件として提示しているケースもあります。

大切なことは、外資系企業の採用ニーズを深く理解することです。ジョブ・ディスクリプションとして定義する職務内容に多くの共通点はありますが、細かく見ていけばそれぞれの企業の特色はさまざまです。つまり、この資格を保有していれば必ず転職が成功するというものはなく、各企業の求人ニーズに対して、自分がどのような立ち位置にいるのかを深く理解し、どのような貢献が出来るのかという視点でアピールすることが重要です。