外資系企業の法務・コンプライアンスの求人

外資系企業の法務・コンプライアンスの仕事とは、具体的にどのようなものでしょうか?日系企業にはない外資系企業特有の業務内容や求められる人材像・スキル・資格がありますので、詳しく解説します。

外資系企業における法務の仕事

企業法務として日常的に行う仕事には、以下のようなものがあります。判断に高い専門性が必要な場合は、顧問弁護士とやり取りをしながら、社内から上がってくる相談案件の受付をします。

業務 概要
契約関連業務 契約書の作成や、契約内容の確認および交渉
トラブル解決支援業務 事業活動で発生してしまったトラブルや問題の解決に向けた、法務視点からのサポート
リスクマネジメント・内部統制・コンプライアンス リスクマネジメント・内部統制・コンプライアンス、それぞれを適切にマネジメントするためのプログラム策定および運用・管理
株主総会・取締役会の事務局業務 スケジュール調整・出欠確認・議題の整理・資料の整理・議事録の作成と共有

その他、プロジェクト・ベースで以下の業務にも従事します。

  • 知的財産、商標関連業務:無形資産の法的手続きや管理など
  • ライセンス申請・取得関連業務:許認可事業開始時の行政窓口への申請など
  • アライアンス・M&A関連業務:交渉内容のチェックや契約内容の審査など

外資系企業と日系企業の法務の違い

外資系企業における法務の仕事は、日系企業と比較してどのような違いや特徴があるのでしょうか?

まず、外資系企業の日本法人・支社には、法務部門含めた管理系のセクションに十分な人員が配置されておらず、部署としての体制も構えられていないことが一般的です。このような体制を敷く理由として、日本のマーケットを開拓するために必要な機能は営業・マーケティングであり、法務部門を始めとしたコスト部門は可能な限り配置したくないという、外資系企業本社の基本的な戦略が挙げられます。また、これは日系企業においても同様であり、管理系セクションは本社に一元化されており、支店には配置されないことがほとんどです。

それでは、外資系企業と日系企業の法務における違いとは何でしょうか?大きな違いとして、外資系企業とは言っても日本のマーケットで事業を行うため、本社の指示を日本の法律や商慣習に翻訳し法務の仕事を進めていくことが挙げられます。このような役割を日本支社の法務担当者が担わなければ、最悪の場合、日本での事業活動を停止せざるを得ない状況にも繋がってしまいます。よって日本法人の法務担当者は、それら日本市場において考慮すべきリスク管理の担い手として機能することを強く求められます。

求められるスキルや経験は何か?

外資系企業に限らず、まず法務部門に従事する人材として求められるスキルや経験とは何でしょうか?

1つ目に、やはり法務のスペシャリストとしての広く深い知識を求められます。海外では企業法務を担当している社員が弁護士資格を保有していることが多いため、日本の弁護士資格をお持ちの方は高い評価を得ることができる可能性があります。2つ目に、企業内法務部署での勤務経験を求められます。企業法務は専門知識だけでなく、事業部門が成し遂げたい計画や事業が置かれている環境への理解など、そもそものビジネス目的を達成するための現実的な手段を提供する必要があります。

その上で、外資系企業の法務としてプラスオンで求められる能力はなんでしょうか?それは英語力であり、本社との日常的なやり取りを英語で行い、専門的な法律用語を英語で使える必要があります。客観的な基準として、TOEIC800点~900点以上を求められます。弁護士資格が絶対の人材要件ではありませんので、企業内法務経験が豊富であり英語に自信がある方は、日本法人・支店の法務責任者としてのポジションを狙えますので、是非チャレンジしてください。

外資系企業では国際法務を行うのか?

国際法務と外資系企業における法務は業務内容が異なるため、国際法務のキャリアを形成したいと考えている方は注意が必要です。

国際法務とは、国際的な商取引に伴うリーガル・サポートを指します。具体的には、外国の企業と取り交わす契約書を英文で作成したり、その過程で必要となる法務面での交渉を、取引先企業の弁護士と行うなどしています。国際法についての深い理解が必要になるだけではなく、取引先企業の国の法律や商慣習・国際情勢・歴史・文化に精通していることが求められます。

よって、日本国内の法務に従事することが求められる外資系企業の法務部門では、国際法務を実務として行うことはほぼありません。国際法務のキャリアを形成したいのであれば、外資系企業ではなく、積極的に海外進出を行なっている日系企業の国際法務部などに転職することをおすすめします。

外資系企業での法務部門の求人について

上述の通り、外資系企業の日本法人における法務のポジションは十分な体制が整えられていないため、豊富に求人数があるわけではありません。外資系企業が法務部門の求人を行う背景は主に2つあります。

  • 日本のマーケットに新規参入するためのスタートアップ
  • 既存社員の離職

いずれの背景に関しても、採用までに許容できる期間は限られているため、採用候補者を絞り込むまで短期間で行うケースが一般的です。よって、外資系企業の法務へ転職を計画されているのであれば、発生した求人情報に対していつでもクイックに反応できるアンテナを張っておく必要があります。求人サイトに登録して新着求人を定期的に確認し、人材紹介者を通じてスカウトを受ける体制を整えておくことが大切です。

外資系企業の法務・コンプライアンスへの転職に強い転職エージェント

外資系企業の法務・コンプライアンスへ転職するにあたっては、求人情報はもちろんのこと、個別企業の経営スタイルや事業戦略、企業風土、人事評価制度、報酬体系など、事前の情報収集が非常に大事です。また、企業ごとの職務経歴書のポイントや面接通過のポイントなどの情報についても、事前におさえておきたいところです。一人で情報収集をするのは限界がありますので、外資系に強い下記転職エージェントを活用して情報を効率的に集めましょう。

リクルートエージェントは、国内最大手ということで他社に比べて非公開求人数も圧倒的なので、まずはじめに登録しておきたい転職エージェントです。特にアジア圏には50拠点近くを展開しており、アジア系企業への転職の際にはぜひとも活用したいサービスです。アデコは、スイス発の外資系転職エージェントなので、日系転職エージェントよりも外資系の求人に強いという特徴があります。また、外資系の企業に精通したコンサルタントも豊富で、登録後に色々なアドバイスを受けることができます。一方、JACリクルートメントは、ロンドン発祥の日系転職エージェントで独自のグローバルネットワークを保有しています。

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