外資系保険業界の求人・年収

数多くの外資系保険会社が日本の保険市場に参入しており、高い商品力とコンサルティング力を武器に、従来日系保険会社によって席巻されていた市場の切り崩しを行っています。ここでは、外資系保険業界の特徴や具体的な業務内容、求められる人材要件について解説しています。

外資系保険業界の特徴

外資系保険業界には、他の業界にはない様々な特徴があります。ここでは、主に外資系保険会社の営業職に関する、外資系保険業界の5つの特徴について解説していますので、転職活動における基本情報としてチェックしておきましょう。

高い商品力とコンサルティング力を活かした営業活動

従来、日本の保険市場は日系保険会社の独占市場となっていましたが、外資系企業は自社の高い商品力とコンサルティング力を武器に、日本市場におけるシェアの奪取・拡大に取り組んでいます。

具体的には、日系保険会社が基本の保険商品をベースに様々なオプション商品を加えて販売する(パッケージ販売・セット販売)のに対して、外資系保険会社は、顧客の要望やライフプランに合わせて最適な保険商品のみプランニングし販売する(コンサルティング・単品販売)という方法採ります。また、プルデンシャル生命保険に代表されるように、これまで日系保険会社が掛け捨て型の保険商品を中心に販売していたのに対して、積立型(投資型)の保険商品を販売することで、顧客の判断基準や享受する価値を変えてしまうという革新的な取り組みも積極的に行っています。

元々商品の差別化が図りづらい保険業界において、外資系保険会社の高い商品力を活かして営業活動に従事できることは、特に日系保険会社から転職するにあたって大きなメリットと言えます。

社内の教育体制や研修制度が整えられている

外資系企業に対して、日系企業のように社内の教育体制や研修制度が充実しておらず、自助努力によってスキルアップを図るしか無いというドライな環境をイメージされる方もいらっしゃるかと思いますが、外資系保険会社では多額のコストを投じて営業スタッフを中心に徹底した教育・研修を行っています。

このような体制を整える理由としては、外資系保険会社の日本法人の最大のミッションは販売促進・販路拡大であり、よって、それを担う営業部門やマーケティング部門の人材の育成・スキルアップは最も優先して取り組むべき課題であると考えるためです。また、保険という商材の特性上、製造コストや在庫リスクといった概念が存在しないため、人材に対する投資を積極的に行うことができるという側面もあります。

徹底した成果主義と高い年収・雇用リスク

成果主義で知られる外資系企業の中でも、外資系保険会社には特に徹底した成果主義が敷かれているため、各人に厳しい目標(営業ノルマ)を課し、アップ・オア・アウトの言葉に代表されるように、目標を達成できなければ即解雇(リストラ)の勧告を行うことも珍しくありません。よって、外資系保険会社への転職にあたっては、高いパフォーマンスを出し続ける自信(精神力)と能力が必須であり、さらに、目まぐるしく変化する労働環境(人間関係)に柔軟に適応する力も求められます。

またもちろん、徹底した成果主義によって得られる大きなメリットも存在します。それは全業界の中でもトップクラスの高い年収を得られることであり、営業職であれば基本給(ベースサラリー)に加えて、自身の営業成績がダイレクトに反映される賞与(インセンティブ)を獲得することができます。具体的な年収について一概には言えませんが、1,000万円以上の年収を獲得できるケースは決して珍しくなく、マネジャークラス以上であれば1億円以上の年収を獲得することも可能です。

個人の裁量が大きく自由な環境で働くことができる

主に営業職に当てはまることですが、外資系保険会社の営業職へ転職することで、厳しい営業目標を課せられる一方で、個人の裁量が大きい自由な労働環境を獲得することができるというメリットがあります。外資系保険会社によって具体的な労働環境は異なりますが、一般的に営業職は個人で行動することが多く、直行・直帰が認められており、社内ミーティングや研修などの予定が無ければ出社すら求められないこともあります。もちろん、営業目標の達成は必須であるため、高いレベルのセルフマネジメント能力とスケジューリング能力が必要です。

他業界からの転職が比較的容易

一般的に、外資系企業は実務経験の豊富な即戦力となる人材のみ採用する傾向が強いと言えますが、外資系保険業界への転職にあたっては、保険業界未経験の人材であっても積極的に採用を行っています。

このような採用方針を採る理由としては大きく2つあり、1点目に、外資系保険会社では人材の流動性が高いため常に多くの人材(営業職)を必要としており、保険業界経験者のみに対象を絞って採用を行ってしまうと、求職者の母数を確保することができないというリスクが発生してしまう可能性があるため、ということが挙げられます。また2点目に、採用の段階ではキャリアだけではなくポテンシャルを重視すべきであると考え、保険業界や自社の保険商品に関する専門的な知識については、転職後の教育や研修で身につけさせれば良いと判断するため、ということが挙げられます。

外資系保険業界の代表的な職種と業務内容

外資系保険業界には様々な職種が存在し、外資系保険会社の日本法人でも幅広い職種を対象に採用活動を行っています。ここでは、代表的な5つの職種とその業務内容について解説していますので、外資系保険業界への転職活動における基本情報としてチェックしておきましょう。

営業への転職

外資系保険会社が最もコストを投じて採用を行っているのが営業職であり、大手外資系保険会社であれば、日本法人だけで5,000人を超える営業職を抱えているケースも珍しくありません。上述の通り、厳しい営業ノルマを課せられ雇用リスクの高い職種と言えますが、一方で、日系企業ではまずお目にかかることのできない高額な年収を獲得することができ、手厚い社内教育や研修を受けることができるため、上昇志向が強くスピーディーなキャリアアップを目指したいとお考えの方であれば、非常に魅力的な職種であると言えます。

商品開発・マーケティング職への転職

保険はその特性上、競合他社との差別化を図りづらい商品であるため、日々刻々と変わる顧客のニーズやライフスタイルを機敏に察知・分析し、自社独自の商品を開発する取り組みが強く求められます。外資系保険会社の日本法人においても、商品開発職・マーケティング職は重要な職種として位置づけられており、日系大手の保険会社での実務経験があれば転職活動を有利に進めることが可能です。

アクチュアリーへの転職

アクチュアリーは、保険数理士や保険数理人とも呼ばれる職種であり、外資系・日系を問わず保険業界において極めて採用ニーズの高い職種となっています。具体的な業務内容としては、確率論や統計学などの極めて高度な数学の知識と経済・政治・社会情勢に関する幅広い知識を駆使して、情報収集・データ分析・保険料率と掛け金の算出・準備金と配当金の算定・リスク分析といった極めて幅広い領域を担当します。

このように極めて高い専門性が求められることから、アクチュアリーとして働くためにはアクチュアリーの専門資格が必要となりますが、極めて難易度が高い資格として知られており、1年~2年間ほどの学習期間を要するケースも珍しくありません。よって、既に転職活動を始めている方であれば、外資系保険会社の他の職種への転職を行い、実務経験を積みながら資格取得に向けてじっくりと腰を据えて学習を進めると良いでしょう。

アンダーライターへの転職

アンダーライターとは、保険会社と顧客間で新たな契約を締結する際に、契約プランや保険金額が妥当性のあるものであるかチェックを行う職種を指します。具体的な業務内容は非常に多岐に渡り、保険料率の決定・契約における規定の作成・リスク分析・各種統計データの分析などが挙げられます。また、アンダーライターが担当する業務は、アクチュアリーの業務領域と重なる部分が大きいため、資格を取得してアクチュアリーへのキャリアアップを実現される方も少なくありません。

トレーナーへの転職

上述の通り、外資系保険会社では主に営業職を対象に徹底した社内教育と研修を行っているため、トレーナー(講師)の採用も行っています。トレーナーへ転職するためには、保険業界における長期の実務経験と実績が求められ、また常に採用を行っている職種ではないため、転職の難易度は高いと言えます。よって、外資系保険会社の他の職種へ転職し、実績を上げ、社内転職制度などを活用してトレーナーへの転身を目指すルートが現実的と言えます。

外資系保険業界への転職に求められる人材要件

外資系保険業界への転職において求められる、代表的な3つの人材要件について解説しています。以下のポイントを踏まえて戦略的に転職活動を進めていきましょう。

実務経験と実績

アクチュアリーなど特定の職種を除いて、外資系保険業界への転職においては資格ホルダーであることはさほど重視されず、一方で、一定の実務経験と実績を有することを強く求められます。同業界・同業種における実務経験と実績があればベストと言えますが、上述の通り、特に営業職については他業界からの応募も広く受け付けているため、他業界における実務経験や実績であっても評価の対象となります。よって、書類選考や面接への対策として、自身の実務経験と実績について自己分析を行い、保険業界においてどのようなパフォーマンスを発揮することができるのかということを積極的に伝えることが重要です。

保険業界・商材に対する深い知識とノウハウ

保険業界や保険商品に関する深い知識とノウハウが求められることはもちろん、経済・政治・社会情勢における幅広い知識が求められます。業界未経験の方にも転職の門戸が開かれていることと、手厚い社内教育制度と研修制度が整えられていることから、転職において必須の人材要件ではありませんが、課せられる目標を確実にクリアし厳しい社内競争に打ち勝つためにも、転職前であっても積極的に情報収集を行う自助努力が必要です。

英語力(TOEIC)

外資系保険会社の日本法人のクライアントは、日本国内の個人や法人であるため、フロントオフィス業務で英語力を求められる場面はあまりありませんが、社内ミーティングや上司への報告業務において基本的なライティング能力とコミュニケーション能力を求められます。よって、TOEICスコアとしては最低でも700点以上を獲得しておくべきであり、マネジャー以上のポジションへの転職を狙うのであれば最低でも800点以上は必要となります。

外資系保険業界に強い転職エージェント

外資系保険業界へ転職するにあたっては、求人情報はもちろんのこと、個別企業の経営スタイルや事業戦略、企業風土、人事評価制度、報酬体系など、事前の情報収集が非常に大事です。また、企業ごとの職務経歴書のポイントや面接通過のポイントなどの情報についても、事前におさえておきたいところです。一人で情報収集をするのは限界がありますので、外資系に強い下記転職エージェントを活用して情報を効率的に集めましょう。

リクルートエージェントは、国内最大手ということで他社に比べて非公開求人数も圧倒的なので、まずはじめに登録しておきたい転職エージェントです。特にアジア圏には50拠点近くを展開しており、アジア系企業への転職の際にはぜひとも活用したいサービスです。アデコは、スイス発の外資系転職エージェントなので、日系転職エージェントよりも外資系の求人に強いという特徴があります。また、外資系の企業に精通したコンサルタントも豊富で、登録後に色々なアドバイスを受けることができます。一方、JACリクルートメントは、ロンドン発祥の日系転職エージェントで独自のグローバルネットワークを保有しています。

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