外資系企業の求人情報の探し方・選び方

外資系企業への転職を成功させるための絶対条件として、情報強者かどうか、つまり転職を考えている業界の動向や外資系企業の採用動向に対して常に情報収集のためのアンテナを貼り、噛み砕いて理解できているかが挙げられます。

誰しもなるべく多くの選択肢の中から、自分にあった条件の企業を見つけたいものですが、しかしながら無数にある外資系企業すべての情報をインプットすることは現実的ではなく、合理的でもありません。限られた時間の中で、いかに多くの情報の中から希望の企業を探し出し、深く掘り下げることができるかがポイントとなります。

ここでは、どのように希望の外資系企業を探し選ぶのか、情報収集の実作業に焦点を当てて解説していきます。

なかなか公表されない外資系企業の求人情報

情報収集を始める前に前提として知っておくべきことがあります。それは外資系企業の求人情報は公開されていないものの方が多い、ということです。公開されない理由として、以下の2点が挙げられます。

1.競合他社に知られたくないため

外資系企業は人材の流動性が激しく、ヘッドハンティングなども頻繁にあるため、競合他社に自社の採用情報をなるべく流したくないと多くの企業は考えます。クローズドな状態でリクルーティングしたい、というニーズが背景にあるのです。

2.社内に知られたくないため

外資系企業ではマネジメント職など要職であればあるほど、成果が出せていない人材がいれば優秀な人材に配置換えする動きを頻繁にとります。このような後任者を探す活動は社内の人間には絶対に知られてはいけない情報です。

外資系企業の情報をあまり持っていない状態でアプローチをかけたとしても、面接で上手く意思疎通が図れず、たとえ転職できたとしても入社後のギャップに苦しむことになります。

そういう意味では、ある程度、自分の志向性や要望・条件を固めておく必要があります。少なくとも、高い給料がもらえるならどの企業でもよい、といったスタンスで転職活動を進めるべきではありません。もちろん、あまりにも条件を絞り込み過ぎると選択肢が少なくなってしまうため良くはありませんが、業界・業種はもちろん、職務内容やポジション、待遇、社内の雰囲気などは整理しておくべきでしょう。

求人情報へリーチする手段と、メリット・デメリット

それでは具体的にどのように情報収集を進めていけばよいのでしょうか?大きくは以下の4つに分類することができ、情報の「広さ」と「深さ」という点でそれぞれのメリット・デメリットが見えてきます。

手段 メリット デメリット
求人サイト 情報の網羅性が高いので、多くの情報に簡単にリーチできる。 傾向として、人事の体制が整っている大手企業の掲載に偏っている。
要職ポジションの情報は掲載されていないことが多い。
転職エージェント(人材紹介会社) 求人サイトには掲載されていない非公開の情報にもアプローチできる。
会社の文化や上司のパーソナリティなど、キャリアコンサルタントしか持ち得ない情報を収集することができる。
キャリアコンサルタントから提供される情報に限定されるので、網羅性は低い。
転職エージェントも売上を上げたいため、マッチ度よりも、成約確度の高い求人に誘導される可能性がある。
友人知人等の口コミ 最も客観的で事実に即した情報を仕入れることができる。 極めて情報が限定的である。
企業のコーポレートサイト 転職したい企業が特定できているのであれば、求人サイトや人材紹介会社で取り扱われていない可能性もあるので、情報を取りこぼすことはない。 企業を絞り込めていないのであれば、無数にある企業のサイトにアクセスしていくのは不可能に近い。

どの手段で外資系企業の情報を集めるべきかというと、もちろんベストなのは全ての手段を講じることです。しかし、時間的な制約があるため、実際には限られた時間で最も効率の良い手段を取ることになりますが、情報は持っているだけ持っていれば損をすることはありません。なお、気になった企業に関してはクリッピングのために、エクセルなどに表組みしておいて、比較検討しやすいように整理しておくことをおすすめします。

求人サイトからの情報収集のポイント

求人サイトについては、転職活動初期に会員登録をしておくことをおすすめします。ほとんどの求人サイトは、メールマガジンを通じて新着求人の情報を提供したり、求人企業からスカウトを受けられる機能を提供したりしています。情報を自ら収集しに行かなくても、勝手に集まる仕組みを作ることができるため便利です。

転職エージェントからの情報収集のポイント

転職エージェントについては、転職の希望条件や気になる業界・企業がかたまってきたタイミングで利用すると良いでしょう。また、1社にだけ登録をするのではなく、複数の転職エージェントへ登録することをおすすめします。求職者を募集している外資系企業が、全ての人材紹介会社に等しく求人情報を提供しているとは限らず、転職エージェントごとに独占求人を保有しているケースもあるためです。

外資系求人に強い転職エージェントとしては、下記3社がおすすめです。非公開求人の比率も7割から8割とかなり高く、質の高い情報提供を受けることもできますので、ぜひ活用してください。

業界最大手のリクルートエージェントでは、企業情報や企業ネットワークが充実しており、求人の網羅性は高くなっています。アデコはスイス発の外資系転職エージェントなので、欧米系企業の求人に強く、転職実績も非常に豊富です。JACもロンドン発の日系転職エージェントということで、独自の非公開求人を有しています。

アプローチしたい企業の絞り方

外資系企業の求人情報が満足のいくレベルで集まったら、いよいよターゲット企業を絞り込むフェーズに移ります。

転職活動をどのくらいの期間で終えたいかにもよりますが、ある程度パターン化されてくるまでは、少数の企業に決め打ちをせず、出来る限りの企業にアプローチすることをおすすめします。なぜならば、冒頭でもお伝えした通り、情報強者であるかどうかが転職活動のパフォーマンスも大きく変えるからです。外資系企業への転職に関する情報や求人状況のインプットが乏しいと感じている方は、足を使って肌感覚を掴みにいく、というのも意思決定の精度を高めるための極めて大事な活動です。