外資系企業で解雇(クビ)になるケース

外資系企業への転職を考える多くの方の不安の種に、解雇やリストラといった雇用リスクがあります。

ここでは、どんな場合に解雇が行われるのか、解雇対象となってしまった場合の対処などについてまとめていますので、それぞれ事前に把握をしておき、いざという時のために備えておきましょう。

外資系企業で解雇が行われるケース

外資系企業で解雇が実施される場合、主に以下のような3つのケースが存在します。

1.個人目標の未達、人事評価

「アップ・オア・アウト」という言葉を耳にした方もいると思います。外資系コンサルティングファームの通念であり、2~3年で昇進し責任のあるポジションを任せられなければ、ただちに会社を去りなさい、という意味の言葉です。

初めて耳にしたという方は正直ドキッとする言葉かも知れませんが、新入社員であっても中途社員であってもプロフェッショナルとして雇用契約をしている、という考え方が前提の外資系企業では、成果を出すことができず、いつまでも同じポジションにとどまっていると、今後も成長を見込むことができないという烙印を押されてしまうわけです。

他にも、人事権は基本的にチームリーダーが掌握していることが多いので、リーダーとうまくいっていないケースや周りからの評価が著しく低いケースで解雇されるというケースもあります。

2.部門(セクション)の廃止、チームの解散

本国の意向や国内の動向を考慮した結果、自分が所属している部門やチームがなくなることがあります。モバイルデバイスの主流がガラケーからスマホに移り変わったように、商品・サービス、技術トレンドの変化、法改正などにより、市場規模が小さくなったり消滅したりすることがあります。その分野を専業で扱っていた場合、職を失うリスクが発生します。

3.日本からの撤退、人員削減

日本でのマーケティング活動がうまくいかなかったケースや、当初の想定よりも利益率が低く事業を継続する見込みが薄いと判断された場合、日本から会社ごと撤退するケースや大胆に人員を削減するケースがあります。また、本国の業績が大きく落ち込んだ時にも日本に影響が出ることがあります。

予期しない解雇を防ぐためには

個人の目標達成や周りからの評価は日々の取り組みや業務姿勢を改善することで対処できますが、部門の廃止や日本からの撤退などについては、入社後に個人の力でどうこうできるものではありません。

そのため、転職の際に会社の将来性や事業の成長性を入念にリサーチしてから、転職するかどうかを判断する必要があります。

外資系企業の解雇・リストラの実態

解雇対象となってから退職に至るまでの流れ

解雇の対象となってしまった場合、まず、上司からのフィードバックや叱咤を激しく受けるようになり、シビアな労働環境が日常化します。そのような状況では成果を残すことは難しく、パフォーマンスも改善しないため、人事評価では良くてステイ、悪ければ降格・減給の対象となってしまいます。

また、周囲の同僚が昇進し役割を広げていく中で、上司からの厳しいフィードバックを受け続けることになるため、次第に退職という選択肢を考えざるを得ない状態に至ります。企業側も、社員に不当解雇を訴えられ裁判沙汰になることは避けたい、というのが本音ですので、このように会社都合の解雇ではなく自主退職という形を取りたいのです。

外資系企業の退職マネジメント

上記のケースであれば、時間的に今後の進退を考える余裕があり、また厳しいながらも成果を上げ会社に残るという選択肢もあるため、比較的緩やかな対応であると言えますが、もっとドラスティックなケースもあります。具体的には早期退職金の支給と引き換えに自主退職を募る、いわゆるリストラです。

さらに、より強行的なケースとして「Performance Improvement Program」と言われる業務改善命令書にサインさせられることもあります。業務改善命令書に定義されたノルマを達成することができなければ、自主退職を強要されたり、給与を大幅にカットされたりします。これはその強行さ故に、事実、訴訟にまで発展しているケースですので、頻繁に起こりうるケースとは言えませんが、外資系企業の顕著な退職マネジメントの1つであることには間違いありません。

もし退職の勧告を受けてしまったら?

いずれにせよ、外資系企業に勤めるのであれば、成果を残し高いパフォーマンスを発揮し続けることが前提となりますので、強くマインドセットをして業務も取り組むことが前提条件となります。テクニカルに厳しい成果主義を抜け出す逃げ道はありません。

それでは、自分なりに一生懸命業務に取り組んでいるにも関わらず、成果が出せずに会社から低い評価を受けてしまった場合には、どうすればよいのでしょうか?上司からの叱咤やフィードバックが激しくなり、人事考課でも厳しい評価が下されるようになってきたら、あなたならどうしますか?

もちろん、成果を出せるように仕事の進め方を見直したり、インプットの時間をこれまでよりも多く設定したりと、自己研鑽に励むことも選択肢の一つですが、解雇・リストラのフィルターに一度かかってしまうと、誰が見ても明らかな成果を出さない限り事態を収拾することは難しいというのが現実です。

会社が自主退職を望んでいることが明白な場合は、あまりこだわらずに退職して転職の計画を立てるのが建設的です。経験を生かせる同業界・同業種の企業に転職を果たす人も少なくありませんので、あなたが活躍できるフィールドではなかったと潔く判断をすることも時には必要です。少なくとも、外資系企業で奮闘した日々は、必ず次のキャリアに繋がる糧となりますので、解雇を必要以上に恐れる必要はありません。